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ライマの2軸従台車

  • hashira
  • 2018/10/07 (Sun) 09:24:41
前々から個人的に謎……というより全く調べてこなかっただけですが、グーグルで米国における過去の特許情報が検索できるので調べてみました。
ライマの技師William E Woodardの名義で調べるといっぱい出てきます。
https://patents.google.com/patent/US1620423A/

どうも主台枠を最終動輪直後で切り、従台車枠と一体化した後部台枠とドローバーで結ぶ。
火室は前端が板式で主台枠と連結、後部は摺動式で支持。
この構造はブースターを仕込むのに都合が良さそうです。

Re: ライマの2軸従台車

  • hashira
  • 2023/08/05 (Sat) 21:49:23
4年の時を経て自己レスです。

ライマはこれを「アーティキュレーテッド・フレーム」と呼んだ。
その狙いは特大火室により台枠後部が著しく長くなり、連結部分に横方向の無理な力が生じると考えられたためだった。
灰箱、ブースターエンジン(第2従輪を駆動)、引張棒を包摂し、火室前部を軟鋼板、後部を摺板で支え、加えて摺板を傾斜面にして復元装置としていた。

ところが問題が多く、1929年のBoston & Maine向けを最後に採用されなくなった。
テンダの偏倚を従台車が直接受けるため、従輪が曲線外側に押し出されがちだった。そのため後進運転時、分岐通過時に脱線しやすかった。
台車枠が短いため火室前部の軟鋼板に上下方向の過大な応力が掛かった。軌道の縦の曲率変化に伴いあるときは圧迫し、あるときは引張るためである。
灰箱も一緒に偏倚するため、曲線上で通風が変化し、酷いときは火床をめくり上げた。
ストーカーエンジンが搭載できないため、テンダ側に積む必要があった。このため水槽容量が割を食うことになった。

K2形の逆U字パイプについて

  • 10円
  • 2022/10/30 (Sun) 14:34:32
お久しぶりです。
今回はK2形の特徴的なパイプの正体についてお伺いしたく、
メールしました。

蒸気暖房管の後端では?と私なりの憶測は画像にまとめておきました。
誠に勝手なお願いではございますが、
専門家であるhashiraさんのご意見をいただけると幸いです。

10円

Re: K2形の逆U字パイプについて

  • hashira
  • 2022/10/31 (Mon) 22:29:07
推測ですが、と前置きして
単純にウェルタンクの呼吸用じゃないでしょうか。先端に何かが繋がっていた形跡もありませんし……
開口部がタンク上端より上なのはむろん溢れ防止。
下を向いているのは塵芥の侵入防止。

機関車用ボイラは生水を飲むので、使っている内に缶水の不純物濃度が上がっていきます。
このため国鉄機では火室底部から少量を常時排水していました。
この排水管をウェルタンク、さらに言えばインジェクタ取水口のそばに通せば水槽の暖房管は要らなさそうですね。

Re: K2形の逆U字パイプについて

  • 10円
  • 2022/11/14 (Mon) 20:44:48
返信が遅れてすみません。
早急なご返信本当にありがとうございます。
ウェルタンクの空気抜きパイプという事ですが、納得しました。
なるほど、サイドタンクが満水ならパイプの逆U字部寸前まで水面が上がる、保温巻もされますね。

同じ質問を汽車好きクラーケンの内田さんにもしたのですが
同様にウェルタンクの空気抜き管では?とのご返答でした。

実は今回このパイプを調べ始めたきっかけは
灯油タンクの逆U字の空気抜き管を街で見かけたからなんです。
しかし"空気"管だから水は来ないと思い込んでしまい、上記に考え至らず暖房管なんて言い出す始末です。
全くお恥ずかしい限り、ヘソを溶かす思いです。

ありがとうございました。

日高冬比古氏 オリジナル機形式図

  • hashira
  • 2022/10/02 (Sun) 11:24:13
元国鉄車両設計事務所の故・日高冬比古氏が作図したオリジナル機の形式図3点を入手しました。
原紙がA2のため6分割でスキャンし貼り合わせました。
そのせいで細部がちょっとズレてます。

https://www.axfc.net/u/4058583
pass: hidaka

外国機の車両型式の呼称について

  • uccyan
  • 2022/05/29 (Sun) 16:17:00
こんにちは。

英語圏の車両に対して、日本語の文章でもクラス〇〇という呼称が使われることがありますね。時にはわざわざclass〇〇と英語で表記される場合まであります。しかし、その他の国の車両に対して、例えばフランス機に対してセリエ〇〇やドイツ機に対してバウレイへ?〇〇といった呼称は見たことがありません。
なぜ英語圏のみ原語通りの表記をされるのか不思議です。
外国に興味を持ったのが最近のため、昔からの慣例などを承知していないのですが、何かありましたらお教えください。

Re: 外国機の車両型式の呼称について

  • hashira
  • 2022/06/04 (Sat) 11:31:33
私は慣習も慣例も知らないので何とも言えませんが
英語以外の言葉が身近でないから、程度のものじゃないでしょうか。

原語での読みは動画制作では地味に気にしていますが、
例えば160A1を「アンシスゼロ・ア・アン」と発話させようとしてやめた事があります。
やってドイツ語までと思います。第二外国語で学んだ人が多いでしょうし。
「エス・ドライゼクス」「ヌルアインツ」「ドライ・ウント・ツヴァンツィヒ」
字幕あるから多分伝わってます。

・・・
ちょっと関連して、
「class」は「級」と訳されますが「形」「型」とほぼ同じ用法に見受けられます。
例えばD51級、吹雪級とかだと語感が悪いから、なんですかね……?
「級」という訳は「学級」に引きずられている感じもありますが。

Re: 外国機の車両型式の呼称について

  • Okamasky
  • 2022/06/06 (Mon) 21:06:54
まいど
映画“Night Mail”(1936)
 https://www.dailymotion.com/video/x7utm3o
の冒頭で“Class Six Engine”と読み上げてるのはLMS Power Classification (0~8)ですからこの場合は形でなく級ですな
Crewe駅進入以降はClass 6 (Royal Scot)からClass 5XP (Patriot or Jubilee)に変わっちゃってますけどね
デハ

Re: Re: 外国機の車両型式の呼称について

  • uccyan
  • 2022/06/11 (Sat) 11:59:40
ありがとうございます。
ただ「クラス」と言いたいだけなのですね。
少し前、雑誌の海外特集で「クラス」と表記されていたので、てっきり市民権を得たものなのかと思いました。逆に雑誌がそれをそのまま通したのも不思議といえば不思議ですが。
個人的には、わざわざそこだけ言語を変えるのは読み辛いだけだと感じますが、個人の嗜好なら致し方ないですね。

動輪についての疑問

  • 10円
  • 2022/04/23 (Sat) 11:52:00
こんにちは
ふと思ったのですが

動輪の設計においてクランク半径はどう決めたのでしょうか?

開ければ長ストロークとなり蒸気膨張を活かせるかもしれません
詰めればロッド類の運動量が減り低振動に繋がるかもしれません

ありがとうございました。

Re: 動輪についての疑問

  • Okamasky
  • 2022/04/25 (Mon) 07:27:45
> 開ければ長ストロークとなり蒸気膨張を活かせるかもしれません

その通りでGWRチャーチウォード技師長の標準系列2気筒機は膨張比を稼ぐためクランクスルーを15インチ(381㎜)としてます

> 詰めればロッド類の運動量が減り低振動に繋がるかもしれません

上記チャーチウォード技師長は4-4-0にも同じシリンダーを用いたため乗心地は荒馬のようだったトカ
LNERグレズリーパシフィックはクランクスルー13インチ(330㎜)としてるのはそれも一因でしょう
独05も330㎜ですけどいかんせん主連棒が長過ぎますね
SRブリードパシフィックは名目客貨両用で動輪径74インチ(1880㎜)ですが急客にも使う目的でピストンスピードを抑えるためクランクスルー12インチ(305㎜)としてます

Re: 動輪についての疑問

  • 10円
  • 2022/05/02 (Mon) 06:44:12
ありがとうございます。

クランク半径も動輪径やバルブ周り同様
機関車の用途に合わせているのですね
さて我らが国鉄機は…

ライトパシフィックと丙線

  • hashira
  • 2022/01/29 (Sat) 10:05:03
C54は軸重の実測が13.4トンでした。ゆえに13トン+5%の13.65トン未満で、丙線で使用可能です(使われた形跡ありませんけど)
C55も同様に軸重13.6トン、丙線で使用可能です。
一方C57は使用圧増大に伴い重量が増大したためか、平均13.8トンで規格オーバーです。
C57の足回りを流用したC61は2軸従台車で軸重を抑えたといえ、平均13.7トンでやはり規格オーバーです。

しかしC57は根室本線、C61は日豊本線大分以南でも使われていたので丙線に入ってます。
ライトパシは丙線にも一応入れる乙線用が実態な気がします。
C51がいっぱいいたからということはあるのでしょうが、C60登場まで純然たる乙線用旅客機がなかったとは不思議です。

Re: ライトパシフィックと丙線

  • Okamasky
  • 2022/01/29 (Sat) 11:58:49
「入線特認」てのがありまして乙線規格の呉線にC59・C62(重)が入れたりしますがライトパシは特認リストに記載がなくお目こぼしされちゃったみたいですね
なおC61は丙線で使用時は従輪イコライザー支点位置を変更するとされてました
あと「純然たる乙線用旅客機」としてはC60以前にC62(軽)があります


Re: ライトパシフィックと丙線

  • hashira
  • 2022/01/29 (Sat) 14:43:55
ありがとうございます。
うっかりC62軽を忘れていました。
東北本線でもっと使って欲しかったところです。空転多くてダメだったみたいですけど。

14トン近い形式が丙線で普通に使われていたりしたのは建設規定の許容軸重が
14英トン → 15トン → 甲乙丙3等級
に変わっていったことも関係あるのかな、と最近思っています。
例えば14英トン時代に作られたものの、軌道強化が進んでいない路線があったとして、これを乙線に分類するわけに行かず丙線にしているけどC57やD51程度なら大丈夫、といった具合に。

それにしても甲乙丙が2トン刻みじゃないのはなんとも気色悪いですね。

Re: ライトパシフィックと丙線

  • Okamasky
  • 2022/01/29 (Sat) 15:39:05
昭和4年の甲乙丙3等級制定以前に敷設済みの線区に使うなら14トンでオケーなワケでC54やD51が14トンで計画されたのはその流れかと
C54はタマタマ13トンプラス5%に出来たってコトで
デハ

ハノマークのE軸機

  • 10円
  • 2021/07/23 (Fri) 00:41:27
こんにちは
この度は私のガーラット動画を観て、つぶやいて頂きありがとうございました。
動画に出たハノマークのE軸機が気になるとの事なので、
余計な事かと思いますが、手持ちの写真をお送りします。
1913年製の301号と302号は勾配区間専用機でボイラ中心高は2550mm
標準軌からメーターゲージ仕様への改造では鉄道限界に合わせ
キャブとドーム、煙突を詰めましたがボイラ高は変わりないようです。

台枠を狭めた分、火室も弄ったと思いますが資料に記述はありませんでした。
またレンツ式ポペットバルブがそれなりに成功した機関車ようです。

参考文献
「The Railways of Thailand」
「The Locomotives of Thailand」 何れもR Ramaer著

ありがとうございました。

Re: ハノマークのE軸機

  • hashira
  • 2021/07/31 (Sat) 12:52:53
最近来てなかったので気付くのが遅れてしまいました^^;
資料ご提供ありがとうございます。
見るからにドイツっぽいのにバルーンスタックとカウキャッチャがキメラのようでユニークです。しかもレンツ弁まで付いてるし・・
缶中心高は9600よりちょっと低い程度ですね。凄く高く見えたのは動輪が小さいせいでしょうか。
台枠トップレールに火室を置いているのでさほどいじる必要はなかったんでしょう。
こんなに面白いのに爆撃で失われたようで無念です。

Re: ハノマークのE軸機

  • hashira
  • 2021/10/09 (Sat) 15:44:03
こんなん上がってました

» Royal State Railways of Siam - RSRS Steam Locomotives | Flickr https://www.flickr.com/photos/124446949@N06/51553814507/in/dateposted/

成田ゆめ牧場まきば線9号機

  • hashira
  • 2021/10/02 (Sat) 21:19:59
2ft軌間の同鉄道に3気筒の新車がお目見えしたとのことです。
写真を見る限り外側弁装置は深川タイプのベーカー式、内側はグレズリー式、シリンダは内外とも同一水平面、主蒸気管や排気管を統合して製作に便を図っているようです。


近く見学に行きたいものです。

弁装置シミュレータ

  • hashira
  • 2021/03/15 (Mon) 20:54:16
http://www.billp.org/Dockstader/ValveGear.html
↑でDLできます。
File 10~10Mまで全て解凍し、同じフォルダに入れます。
「VGStart.exe」でメニューが開きますので、好きな弁装置をクリックして遊んでください。

・・・
https://media-uploader.work/?mode=detail&id=6619&original=1&key=28001751-b1f6-4991-9eb7-62ac6c8d80cb
国鉄機のデータを入れました
pass: hashira

メニューウィンドウ最右列の「Walschaert Inside Adm」を起動し、各ファイルを開いてください。
ファイル名に(no)が付いてるものは図面がなかったり判読が難しかったりで正確でない可能性があります。

なお、ソフトの都合上加減リンクのバックセットを入れると加減リンク下部半径(中心~偏心棒取付点距離)が微妙に変わるため、2点間の距離を測る機能を用いて補正しています。
バックセットが心向棒半径と下部半径の交点からの半径で指定されているものはCADにより求めました。

ピストンクリアランスやスチームパッセージはいい加減です。

Re: 弁装置シミュレータ

  • hashira
  • 2021/03/17 (Wed) 23:17:14
https://media-uploader.work/?mode=detail&id=6720&original=1&key=e2fc22a8-4e30-48cc-a337-46edbd76487a


D50が怪しすぎるので作り直しました。
C52を開くとエラーでビープが鳴りますが、これはクーン・スライド再現のために吊りリンク長0にしてるためです。
SetupメニューからBeep offを選ぶと静かになります。

Journal of the Institution of Locomotive Engineers

  • hashira
  • 2021/01/03 (Sun) 03:46:17
https://journals.sagepub.com/loi/jila

イギリス機関車技術協会の会報が全部読めることに気が付きました。

https://www.steamindex.com/jile/jile.htm

目次はここからも拾えます。
これは相当研究に資するのではないでしょうか。

https://journals.sagepub.com/loi/PME

イギリス機械学会誌も読めるようです。

Re: Journal of the Institution of Locomotive Engineers

  • hashira
  • 2021/01/09 (Sat) 17:47:10
残念ながら、もう読めなくなってしまいました。
幸い大体はDLできましたが・・