グレズリーパシフィックのA/S比

  • Okamasky
  • 2018/11/09 (Fri) 11:14:26
グレズリーパシのA/S比はA1,A3よか煙管が1ft短いA4でも大煙管1/464、小煙管1/437ですから余り良いとは言えませんね
煙管がさらに1ft短いペパーコーンA2で大煙管1/443、小煙管1/414と若干バランス悪いです
BR6,7,8で大煙管を1/4in太く、小煙管を1/8in細くして大煙管1/423、小煙管1/436と大煙管の通りを良くしました

あと煙管内の燃焼ガスは通過中に熱を缶水に奪われて温度が下がるので大煙管前方では過熱器の中の蒸気よかむしろ低温となります
なのでシュミットA型のようなロングリターンループは不利
1930年にグレズリーパシNo.2595でロングリターンループを試験したところ原型のシュミットロビンソン過熱器のNo.2596に比べて出力同等時で
       気室蒸気温度 華氏
ロング    平均600度  最高655度
ショート   平均623度  最高672度
と不成績でした

グレズリーパシではシュミットE型やサインウェーブ過熱器も思ったほどではなったとのコト
あとシュミットロビンソンはSARでも好まれ16E,15F,19Cにも採用されました
以上ご参考まで

Re: グレズリーパシフィックのA/S比

  • hashira
  • 2018/11/09 (Fri) 17:42:52
いつもありがとうございます。
原型A1から煙管径を変更してなかったんですね。
FA/Gはどれぐらいだったんでしょう。

ロビンソン式はシャプロンがいたPOも使ってたそうです。BRではA式でしたね。LMSがそうだったからでしょうか。
日本国鉄も煙管から飛び出ていたのを引っ込める改良したんだから、その流れで思い至れば良かったんですが。・・

Re: グレズリーパシフィックのA/S比

  • Okamasky
  • 2018/11/09 (Fri) 20:39:29
>FA/Gはどれぐらいだったんでしょう

A3,A4,V2 15.1%
King 15.3%
MN 12.6%
Duchess 13.8%
BR7 16.2%
BR5 15.9%
BR4 4-6-0 14.2%

ちなみにV/G
A3,V2 1.88
King 1.90
MN 1.89
BR7 1.98
BR5 1.81
BR4 4-6-0 1.50

Re: グレズリーパシフィックのA/S比

  • hashira
  • 2018/11/10 (Sat) 08:15:24
またもやありがとうございます。
BR7の優秀さが際立ってますね。
A3は燃焼室短いなあと思っていたんですが、V/Gそんなに高かったんですか・・

Re: グレズリーパシフィックのA/S比

  • Okamasky
  • 2018/11/11 (Sun) 15:05:32
BRのTest Bulletinを調べたらBR7はA型でも煙室温度よか気室蒸気温度が若干上回ってました
他の広火室のV2,MN,WD2-10-0は両者同等でした
思うにBR7は大煙管を太くしたのが良かったのでしょう
あと狭火室のHall,B1,LMS4,BR4,WD2-8-0は過熱管が短いせいか気室蒸気温度が軒並みかなり下回ってました

Re: グレズリーパシフィックのA/S比

  • Okamasky
  • 2018/11/11 (Sun) 15:08:37
前記以外の各形式のFA/G

Gresley A1 12.5%
B1 16.2%
Castle 16.3%(過熱器21基)
Modified Hall 16.0%
Rebuilt Scot 16.3%
Black Five 14.0%(過熱器14基)
Black Five 16.2%(過熱器28基)
WC&BB 13.5%
BR6,BR5 15.9%

Re: グレズリーパシフィックのA/S比

  • hashira
  • 2018/11/12 (Mon) 18:00:29
気室温度が低かった形式は煙室温度が高いのか、それとも過熱度自体が純粋に低かったのでしょうか?
BR 4MTの煙管長は13ftですが、これでは短すぎるということなのでしょうか・・ともかく煙管の長さには悩まされますね。

これまで短煙管には
通風抵抗減→吐出管口径拡大→排圧減→シリンダ効率向上
を期待していました。

Re: グレズリーパシフィックのA/S比

  • Okamasky
  • 2018/11/13 (Tue) 22:20:36
気室蒸気温度/大煙管出口 華氏
燃焼率80lb/ft2-hr (390kg/m2-h)

狭火室
Modified Hall 570/670
B1 620/660
LMS4 670/760
BR4 4-6-0 620/680
BR5 630/670
WD2-8-0 595/660
平均 617.5/683.3 差65.8
平均の平均 650.4

広火室
V2 695/635
BR7 675/680
WD2-10-0 615/625
平均 661.6/646.6 差-15.0
平均の平均 654.1

平均の平均が同等なので狭火室(過熱管が短い)だとガスの熱が過熱に充分回らないコトが判りますね
V2みたくロビンソン式とするのも一手でしょう

Re: グレズリーパシフィックのA/S比

  • hashira
  • 2018/11/14 (Wed) 10:01:26
ありがとうございます。私もTest Bulletin読んでみたいですね・・
狭火室機の過熱度が一様に低いのはボイラ内径が小さく過熱管本数を多くできないことも影響ありそうです。

前レスからA/Sも過熱度に対する重要なファクタということも窺えますし、同じ形式の実物をいろいろ変えて実験してみたくなります。

Re: グレズリーパシフィックのA/S比

  • Okamasky
  • 2018/11/14 (Wed) 14:47:32
> 狭火室機の過熱度が一様に低いのはボイラ内径が小さく過熱管本数を多くできないことも影響ありそうです。

WD2-8-0とWD2-10-0は大煙管と過熱管の本数も径も同一で違うのは長さだけですけどね(缶胴径も同一だがWD2-8-0は小煙管が細く本数が多いので小煙管FAは10%増)

ちなみに全FAに対する大煙管FAの百分率
BR8,BR7 60.9
BR6 63.2
BR9F 56.9
BR5 51.1
BR4 4-6-0,2-6-4T 46.0
BR4 2-6-0 53.6
BR3 48.4
BR2 36.5
V2 57.9
MN 54.9
Modified Hall 43.0
LMS4 55.3

Re: グレズリーパシフィックのA/S比

  • Okamasky
  • 2018/11/15 (Thu) 07:18:49
国鉄制式機も全FAに対する大煙管FAの百分率自体はいい線いってるんですけどいかんせんA/Sがプ(以下自粛)
8620,6760 59(%、以下同)
9600 49 → 52
4110 52 → 54
C51,C54,C55,C57 54
D50,D51,C59 63
C53 64
C59(E) 88
C59 101~ 78
C58 59
C63 54 ←w
D52 67
E10 72

Re: グレズリーパシフィックのA/S比

  • hashira
  • 2018/11/16 (Fri) 18:38:46
British Rail Test Bulletin

で検索するとそれらしいPDFが結構出てきますね・・休みに読んでみます

Re: グレズリーパシフィックのA/S比

  • Okamasky
  • 2018/11/16 (Fri) 22:04:56
まさしくコレです
当家には1~8と20がありますが10と13と15は残念ながら入手できませんでした
BR8は読み応えありますね
17と18はどちらかがDuchessと思われ(未発行)
なおFV/Gをメトリック換算するトキは0.3048を掛ければOKです
デハ
(投稿前に、内容をプレビューして確認できます)